ご主人のお母様一人暮らしの家を建て替え、お母様、息子夫婦との2世帯住居として計画しました。
2世帯の共通認識は、
・2世帯の生活は上下階に分離させるがお互いの様子はそれとなくわかる
・明るく快適な部屋にして欲しい
・人通りの多い道路からの視線と気配に配慮して欲しい
・南の集合住宅からの視線に配慮して欲しい
とありました。
私たちは周囲の建物からの視線をコントロールしやすく、かつ、光を取り入れやすい中庭を採用しました。
この中庭は上下階の視線を交錯させ、ゆるやかな関係をたもつ「ツカズハナレズ」の2世帯住宅とすることができました。
通りに面した格子のある外観
玄関ポーチに沿ってリズミカルに格子が並び、京の町家のような凛とした表情を見せてくれます。
格子は気にならない程度で人の気配が感じるので、防犯性を確保しながら玄関内の目隠しの役目も果たしてくれます。
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夜は通りをやさしく照らす行灯になります。
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格子の風景
視線をコントロールする格子のフェンス
フェンスをルーバー状で「見えるところ」「見えないところ」を1枚1枚の羽の角度でつくり出し、風のとおりを確保しながら通りの人からの視線をコントロールしました。
ツカズハナレズ親世帯
1階は、子世帯用の玄関ホール及び駐車場を除き、親世帯のエリアになります。中庭を境にパブリックとプライベートのスペースに距離を置き、平面移動での軽い運動を日常的にしてもらっています。
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1階リビングダイニング
今までの住まいの空間構成をキープしながら、天井高さや 開口部を大きくし、明るく開放的な空間にしました。
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独立した寝室
リビングダイニングと中庭を介して反対側に位置し、はなれの様な 位置関係になっています。この寝室はウォークインクローゼット、洗面浴室と直結し日常生活のハレとケが明確に分かれています。
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ユーティリティ兼洗面室
2槽のシンクを併設した洗面台。大型のカウンターで 洗濯物を畳んだりアイロンがけをしたりすることが 出きます。
ツカズハナレズ子世帯、玄関ホール
吹抜け上部にトップライトがあり、そこからのヒカリが玄関ホールを明るくしています。
また吹抜け2層分の大きな壁面に色を付ける事で空間の大きさを再認識させながら、吹抜空間をぎゅっと締める役目も 果たしています。この土色の色合いは大空間をやさしい存在としています。塗装はベンジャミンムーアを使用。
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親世帯とつながる覗き窓
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親世帯とつながる階段下入口
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ツカズハナレズ子世帯、リビングダイニング
玄関ホールのアースカラー、キッチン側壁面の大理石モザイクとキッチンのステンレスカウンター、
床レベルが40cm下がったリビングスペース等、各空間がそれぞれのかたちでアピールしています。
矩形の平面、片流れ天井のシンプル形状の空間ながらさまざまな表情でさまざまな空間体験が出来ます。
大理石モザイクの表情
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アースカラーの表情
落ち着くリビングスペース
床面をダイニングキッチンより40cm下げることで、大空間の中に目に見えないスポット空間が生まれます。
広い単一空間ながらヒューマンスケールで落ち着けます。
ツカズハナレズ子世帯、キッチン
独立した大型キッチンスペース。奥には小スペースながら食品庫があり、このスペースが家事や収納の要となっています。
長さ3.5m×奥行き1.1mのシンク一体型の大型キッチン。
クッチーナの特注品で収納内容を確認しながら引出し等の配列を決めています。
- ステンレスカウンターの天板が
ダイニングへ飛び出し、
空間にアクセントを与えています。
ツカズハナレズ子世帯、水廻り
この洗面浴室は日常の居住空間とは距離をとった長い廊下の先にあり、はなれの様な位置にあり、特別空間となっています。
奥行きあるバルコニーと直接つながり、洗濯等のユーティリティスペースや真夏の夜風を楽しむ露天風呂になったり、利便性とゆとり感を併せ持つ水廻りとなっています。
浴室とつながる2階テラス
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清潔感ある白い水廻り
洗濯機などは白いロールスクリーンで隠し、小物などもシンプルなモノトーンで統一しています。