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個人住宅

KOH 鶴川の家(ばれるはうす)

この家は斜面地であり軟弱地盤、道路に接していないという、これ以上ないマイナス条件のそろった敷地に建ちます。また、マンションのモデルルームの備品を再利用するという、すべてが手探りの状態で計画しました。(フラットハウスと共同設計)

色分けされた外観

ある面は杉板張り、ある面は鉄板貼り。杉板張りの面は街を見下ろす方を、鉄板貼りの面は樹木が生い茂る方を向いています。杉板は街に優しい表情を見せ、鉄板貼りは樹木から建物を守ります。

外観

小田急線鶴川〜町田間、鶴川駅を出てすぐ町田をみて左上に見えます。木の塊が山の頂上にぽっかり乗っかっています。

外観

色分けされた外壁は部分的にこんな表情を見せてくれます。

外観

足元が小さくなった形状

建物の1階部分は狭まった形状になっています。これは単なるデザインでなく、敷地の条件からくるものです。敷地は斜面地でかつ軟弱地盤であるため、建物と地面の関係を小さくすることで地盤にしっかり安定させる働きを持たせています。

地盤を平らにして安定させる方法が一般的ですが、道路に接していない事と斜面地という悪条件が重機の搬入を拒み簡単には地盤を平らに出来ません。また、その地盤を作るだけで3,000万円の費用がかかります。そこで、もっとも安全でもっとも安価な方法としてこの形状ができあがりました。

建築中の様子

形状

木の表情で仕上げた2階リビング

壁、床にはパインの無垢材、天井は構造用合板、柱梁は檜でむきだし、階段は米松など建築物を司る要素は木の表情で構成しています。外は緑の生き生きしたにおいが、家の中はほんのりした木の香りが、常に自然に接することができます。

リビング

2階リビングのピクチャーウインドウ

山の中に建つこの家は、窓の正面が木の葉っぱの部分になります。

リビング

マンションモデルルームからの再利用

通常マンションのモデルルームはすべて解体され廃棄されます。そこで施主はねばり強い交渉の末、自分で解体するという条件で数々の備品をGETしてきました。我々も解体を手伝い大変でしたが、とても高級な備品が手に入りひと味違った雰囲気を出すことができました。

再利用

再利用

キッチンセット(浄水器やガスオーブンも)、洗面カウンター(洗濯乾燥機、鏡まで)、ユニットバス、ガラスドア・・・等々他にもエアコンや便器、照明器具、スイッチプレートまでありとあらゆる物。

再利用

再利用

建物の背骨にあたる階段

この建物を縦につらぬく螺旋階段の四隅の柱は不安定な形状にみられる建物をしっかりと支えています。この4本の柱から櫓のように外周に向かって梁が出て安定させています。人間で言うと背骨にあたる部分です。

法隆寺五重塔なども真ん中の柱が地震のゆれなど吸収し、長い時代を経ることが出来ています。これもそれに近い考え方です。

階段

階段

構造材むき出しの最上階主寝室

2階リビングと違い、最上階は壁、天井を構造材むき出しで木の表情を出しました。外断熱での施工により、このような仕上げが可能となりました。

床の一部に琉球畳を敷き込み、リビングとは違った落ち着きのある雰囲気になりました。

建築中の様子

主寝室

最上階主寝室のピクチャーウインドウ

最上部からは2階とは又違う目線で木々を楽しむことができます。
この建物での最高のビューポイントです。

主寝室

建築中の様子

川崎市麻生区の斜面地住宅。鶴川駅から山に向かって歩いていくと、山の頂上付近に建っています。旗竿の敷地でかつ斜面地なので、材料の搬入はすべて手作業です。

全体軸組

全体軸組

2階から上がひろがったかたちになっています。
木軸で組み上げると力強さが感じられます。

1階壁面軸組

1階壁面軸組

1階は子供部屋になる予定です。
地盤の耐力上、接地面積を小さくしなければなりません。
一部コンクリート壁で建物全体を固めています。

1階壁面軸組

1階壁面軸組

斜めの壁も一部を除き木軸です。材料搬入から
柱を立てるとき、組み合わせるとき全てが手作業です。

裏から見た軸組

裏から見た軸組

敷地は斜面地のため、裏側は2階のレベルまで
上がっています。1階は裏からは見ることができません。

裏から見た軸組

裏から見た軸組

建物の正面には何も見えません。
山の頂上に立つ醍醐味です。

3階からの眺め

3階からの眺め

3階からは遮るもののない風景が楽しめます。
天気の良い日は富士山がちらっと見ることができます。

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